世の中には「OSなしのパソコン」というものが販売されており、Linuxインストール用にパソコンを買おうと思ったときに、「OSなしのパソコン」にしようか、家電量販店で販売しているような「OSありのパソコン」にしようか悩んだりします。
私も悩んだ者のひとりですが、「OSありのパソコン」を買いました。
そして、これからLinuxインストール用にパソコンを買おうと考えている方にも「OSありのパソコン」をおすすめしたく、この記事を作成することにしました。
結論からいうと、
「世の中で売っているパソコンのほとんどは『OSありのパソコン』であり、選択肢が多いため自分好みのデザインや条件に合ったパソコンが探しやすく、トラブルでLinuxがインストールできなくても、元々入っていたOSを復元すればすぐにパソコンが使えるようになるから。」
です。
この記事では、「OSありのパソコン」を買う具体的なメリットとデメリットを紹介しますので、Linuxインストール用のパソコンを買うときの参考にしていただけたら幸いです。
Linuxインストール用でも「OSありのパソコン」を買うメリット
まずはメリットから紹介します。
先程から「OSありのパソコン」と表現していますが、これは「Windowsがプリインストールされたパソコン」という意味だと思って読んでください。
メリット① メーカーも製品のバリエーションも多く、買いやすい
家電量販店やネットで売っているパソコンのほとんどが「OSありのパソコン」だということはみなさんご存知ですよね。
では「OSなしのパソコン」はどうかというと、家電量販店では売っていません。
売っているのは、日本では数社のBTOメーカーのみです。
結果、メーカーも製品のバリエーション(選択肢)も多く、買いやすいのは「OSありのパソコン」ということになります。
パソコンは最近は安いものも売っていますが、他のものに比べれば高い買い物です。
デザインやスペックにはある程度こだわりたいですよね。
また、「OSありのパソコン」は家電量販店でも数多く売っていますし、現物が確認できます。
近所の家電量販店で見て「サッと買える」のは便利ですよね。
しかし、「OSなしのパソコン」は主にネット通販になるため、探すにも時間がかかり、現物は確認できず、注文から納入まで日数がかかります。
メリット② 初期不良がないかすぐに確認できる
Linuxが正常にインストールできない原因のひとつとして、パソコンの初期不良があげられます。
しかし、「OSなしのパソコン」だった場合、用意したLinuxが正常にインストールできていない訳ですから、初期不良かどうかの確認のしようもありません。
これがもし「OSありのパソコン」だったら、元のOSにもどして動作確認がすぐにできます。
実際、今使用しているマウスコンピュータ製のG-Tune DG-I5G6Tは、Zorin OSのインストールに失敗し、正常に起動できませんでした。
このため、リカバリーUSBメモリを使ってWindows11をインストールしなおして、動作確認しました。
「OSありのパソコン」を買っていたおかげで、Windows11にすぐに戻せた訳です。
この時のことを以下のページで紹介していますので、興味があったらそちらもご覧ください。
メリット③ Linuxのインストールを諦めてもすぐにWindowsパソコンとして使える
あまり考えたくありませんが、どうしてもLinuxがインストールができないということがないとは限りません。
なぜなら、あまり最新の機器だとLinuxがまだ対応できていないという場合もあるからです。
そんなときは、Linuxが機器に対応するまで待つか、諦めてWindowsを使う」しかありません。
Linuxが機器に対応するまで待つ間、パソコンを使わないなんてできませんので、一時的とはいえWindowsをインストールしなくてはなりません。
「OSありのパソコン」なら、手元にWindowsはある訳ですから、すぐに復元作業ができます。
もしこれが「OSなしパソコン」だったら、新たにWindowsを買わなくてはならず、家電量販店になかったら通販で買わなくてはならず、パソコンが使えるのは何日もあとになってしまいます。
デメリットは「お金がかかる」の1つだけ!でも単体で買うより安いんです
見出しにも書きましたが、デメリットは「お金がかかる」の1つだけです。
「お金がかかる」とは、パソコンを買うときにOS(Windows)分のお金がかかるという意味です。
「Windowsは絶対に入れない!Windowsを使わなくてもLinuxを入れてみせる!そのスキルもある!」
という猛者ならWindowsがなくてもいいのでしょうが、私のような普段使いのLinuxユーザーにはそんなこはできません。
メリットのところに書きましたが、LinuxがうまくインストールできなかったときにWindowsがあるとなにかと便利ですし安心もできますので、「お金がかかる」としても、「OSありのパソコン」を買うことをおすすめします。
ここまで読んで「Windowsが必要になったときに買えば良くね?」と思うかもしれませんが、「OSありのパソコン」を買うのがWindowsを安く手に入れる一番の方法なのです。
Windowsには、
・パッケージ版(一般消費者向け)
・DSP版(パソコンパーツとセットなら一般消費者でも買える)
・OEM版(メーカー製パソコンに入っており、一般消費者は単体では買えない)
の3つの販売形態があり、パッケージ版>DSP版>OEM版の順に値段が安くなります。
ただ、これには盲点があって、DSP版はパソコンパーツといっしょに買わなくてはならず、パソコンパーツ分のお金も必要で、結局、パッケージ版以上の金額になってしまいます。
自作パソコンを組んだり、パソコンの機能拡張をしたりするタイミングならそれでも良いかもしれませんが、単純にWindowsだけ欲しいなら、余計なパソコンパーツはいらないですよね。
そうなると、OEM版がWindowsを安く手に入れる一番の方法となる訳です。
しかし、OEM版はメーカー製のパソコンにプリインストールされているものしか出回っていません。
このため、値段の面でも、初心者や普段使いのLinuxユーザーは「OSありのパソコン」を買うのがいいということになります。
まとめ
これからLinuxインストール用にパソコンを買おうと考えている方に「OSありのパソコン」をおすすめしたく、この記事を作成しました。
なぜなら、
「世の中で売っているパソコンのほとんどは『OSありのパソコン』であり、選択肢が多いため自分好みのデザインや条件に合ったパソコンが探しやすく、トラブルでLinuxがインストールできなくても、元々入っていたOSを復元すればすぐにパソコンが使えるようになるから。」
です。
この記事では「OSありのパソコン」を買う具体的なメリットとデメリットを紹介しましたので、Linuxインストール用のパソコンを買うときの参考にしていただけたら幸いです。