Snapは、どのLinuxディストリビューションでも依存関係を気にせずアプリなどをインストールできる、とても便利なパッケージ管理システムですが、すべてのディストリビューションに最初からインストールされている訳ではありません。
実際、2023年11月時点でLinuxMintとPop!_OSには、最初からインストールはされていませんでした。
(ZorinOSには、最初からインストールされていました。)
しかし、自分でSnapをインストールして使うことは可能です。
そこで今回は、Snapがインストールされていないディストリビューションをお使いの方向けに、Snapのインストール方法と使い方を紹介したいと思います。
・他のパッケージ管理システムにはないアプリがSnapにはあって、それを使いたい
・他のパッケージ管理システムからインストールしてもアプリがうまく作動しない
・アプリのインストールで、依存関係の心配をしたくない
という方は、この記事を参考にSnapを使ってみてください。
Snapのインストール方法
Snapは、以下のコマンドを実行するだけでインストールできます。
$ sudo apt update
$ sudo apt install snapd
正常にインストールできたか確認したい場合は、以下のコマンドを実行しましょう。
$ snap version
これでSnapのバージョン情報が表示されれば、正常にインストールできています。
ただし、ここまでだとコマンド操作でしかSnapは使えません。
GUIでマウスを使って操作するのに、ディストリビューション標準装備のパッケージマネージャーやソフトウェアマネージャーに統合する方法がありますが、統合できない場合もあります。
そんな時は、Snap用のパッケージマネージャーであるSnap Storeをインストールしましょう。
Snap Storeは、以下のコマンドでインストールできます。
$ sudo snap install snap-store
Snapの使い方
SnapはSnap Storeを操作して使う方法と、コマンド入力で使う方法がありますので、両方の方法を紹介します。
Snap Storeを操作して使う方法
Snap Storeは、Snapパッケージの検索、インストールやアンインストール、更新や設定変更を行うためのGUIフロントエンドです。
ディストリビューション標準装備のパッケージマネージャーやソフトウェアマネージャーと同様に、Snap Storeに掲載されているアプリケーションの詳細な説明、評価、レビュー、スクリーンショットを提供しています。
Snap Storeを起動したときの外観はこんな感じ。
スクロールすると、検索補助のカテゴリが表示されています。
カテゴリからたどって使いたいアプリを見つけましょう。
左上の虫めがねマークをクリックすると、検索窓が表示されます。
アプリの名前がわかっているならカテゴリからたどるより、こちらを使った方が早いと思います。
画面中央の「インストール済み」ボタンをクリックすると、現在インストールされているアプリが一覧で表示されます。
Snapでインストールしたもの以外も表示されています。
「アップデート」のボタンをクリックすると、アップデートが必要なアプリの一覧が表示されるはずですが、この記事の作成時点ではアップデートが必要ない状態だったため「最新です」と表示されています。
コマンドでSnapを使う方法
Snapをコマンド操作で使う場合、以下の4つのコマンドを知っていれば問題ありません。
・Snapパッケージをインストールする
$ sudo snap パッケージ名
・Snapパッケージを削除(アンインストール)する
$ sudo snap remove パッケージ名
・インストール済みのSnapパッケージの一覧を表示する
$ snap list
・インストール済みのSnapパッケージのアップデート
$ sudo snap refresh パッケージ名
まとめ
Snapは、どのLinuxディストリビューションでも依存関係を気にせずアプリなどをインストールできる、とても便利なパッケージ管理システムですが、すべてのディストリビューションに最初からインストールされている訳ではありません。
そこで今回は、Snapがインストールされていないディストリビューションをお使いの方向けに、Snapのインストール方法と使い方を紹介しました。
・他のパッケージ管理システムにはないアプリがSnapにはあって、それを使いたい
・他のパッケージ管理システムからインストールしてもアプリがうまく作動しない
・アプリのインストールで、依存関係の心配をしたくない
という方は、この記事を参考にSnapを使ってみてください。