先日、アップデートマネージャーでLinuxカーネルのアップデートをしたら、LibreOfficeが起動しなくなってしまいました。
「なんでも最新の方が良いだろう」とアップデートしてしまったのが間違いでした。
調べると、やはりカーネルは不必要にアップデートすると危険とのこと。
私はLibreOfficeが起動しなくて慌ててしまい、その時はLinux Mint 20.2をインストールし直しましたが、
- カーネルをアップデートしない方法
- 誤ってカーネルをアップデートしてしまい、不具合が発生した時の解決法
を見つけたので、紹介したいと思います。
カーネルをアップデートしない方法は私もやり、その後アップデートすることなく、LibreOfficeも正常に起動しています。
私のような失敗をしたくない方、同様のトラブルにお困りの方は、参考にしてみてください。
Linuxカーネルはアップデートしない方が良い理由
私がLibreOfficeが起動しなくなった原因をカーネルのアップデートだと断定したのは、単純に直前に行った作業だったからです。
これでは根拠に乏しいので調べてみたところ、アプデートマネージャーのヘルプに以下のように書かれていました。
「初心者ユーザーがカーネルアップデートすると、リグレッション(アップデートで何かが壊れること)が発生しやすくなるよ」と書いてあります。
また、今回は”偶然”、LibreOfficeに不具合が発生しただけで、他のところで不具合が発生する可能性も十分あるということも分かりました。
エンジニアでもない私のようなLinuxを普段使いしている者は初心者と同等ですから、必要がない限りカーネルのアップデートはしないのが無難です。
カーネルをアップデートしない方法
カーネルをアップデートしないようにするには、どうしたら良いでしょうか。
そもそもカーネルをアップデートしたのは、アップデートマネージャーに更新があるという通知があったからで、その通知が届かないようにすれば、更新することもありません。
アップデートマネージャーには任意でアップデートの対象から除外する機能がありますので、この機能を利用します。
1.画面下のパネル右側にあるアプデートマネージャーのアイコンをクリック
2.アップデートマネージャーが開くので、カーネル関係のアップグレードを探す(画像では2つとも該当)
3.該当するアップグレードの名前の所で右クリックし、「このパッケージの今後のアップデートを全て無視」をクリック
4.該当する全てのアップグレードを除外したら、確認のため、「編集」→「設定」をクリック
5.「ブロックリスト」をクリックすると、除外されたアップグレードの一覧が表示されているので、確認
除外したのは2つだけでしたが、ブロックリストにはlinux-metaというものも表示されていました。
関連のアップグレードだと思われるので、そのまま残します。
これで、ブロックの作業は完了です。
ただ、今ブロックしているものだけがカーネル関係だとは限りません。
アップデートマネージャーで通知が来たら、何に対してのアップデートかを確認して、カーネルに関係するものだった場合は、その都度除外していきます。
誤ってカーネルをアップデートしてしまい、不具合が発生した時の対処法
この記事を見に来られた方には、リアルタイムでカーネルのアップデートで不具合が発生している方もいると思います。
私はLinux Mint 20.2をインストールし直しましたが、保存データのバックアップを取っていない方はそうも行きません。
アップデートマネージャーの「表示」→「Linuxカーネル」に、以下のように書かれていました。
- パソコンを再起動
- Shiftキーを押しっぱなしにして、ブートメニューを表示
- ブートメニューの’Advanced options’で始まる行を選択
- 古いカーネル(アップデート前のバージョン)を選択
- パソコンが古いカーネル(アップデート前のバージョン)で起動するので、新しいカーネルをアンインストール
という手順でカーネルを元のバージョンに戻せるとのこと。
不具合が発生したバージョンのアンインストールの手順は、以下の通り。
- 端末を開く
- uname -rと入力してEnter
- 現在起動しているカーネル(正常に作動しているカーネル)のバージョンを確認
- dpkg –list | grep linux-imageと入力してEnter
- 現在インストールされているカーネルが一覧表示されるので、先ほど確認したバージョンよりも後のバージョンを確認する。
- sudo apt-get purge linux-image-バージョン-generic(バージョンのところは、さっき確認した削除するカーネルのバージョンを、同じ表記で入力)と入力してEnter
- 再度、dpkg –list | grep linux-imageと入力してEnter
- 現在インストールされているカーネルが一覧表示されているので、削除したバージョンが一覧から無くなっているか確認
- sudo update-grubと入力してEnterを押して、起動画面に表示されるカーネルリストからも削除する
まとめ
先日、アップデートマネージャーでLinuxカーネルのアップデートをしたら、LibreOfficeが起動しなくなってしまいました。
調べると、やはりカーネルのアップデートが原因であることが判明。
私はLibreOfficeが起動しなくて慌ててしまい、その時はLinux Mint 20.2をインストールし直しましたが、再発防止のためにカーネルをアップデートしない方法を調べて実施し、それでも誤って誤ってカーネルをアップデートしてしまい、不具合が発生した時に備えて解決法も調べました。
カーネルをアップデートしない方法を実施後、アップデートすることなく、libreOfficeも正常に起動しています。
エンジニアでもなく、Linuxを普段使いだけしている方は、不必要にカーネルをアップデートしないようにしましょう。