「Linuxでプリンタを使いたいけど、どのメーカーが対応しているか不安…。」
そんな疑問を持っていませんか?
パソコンの周辺機器は、WindowsやMacで使用することを前提に開発されているため、中にはLinuxでは動作しない機器もあると聞くと、心配になりますよね
「プリンターやスキャナー、外付けストレージなどの一部周辺機器は、Linuxに対応していない場合があります。」
と私も以下の記事で紹介して心配をあおるようなことをしてしまったので、実際はどうなのか調べてみました

この記事では、私が調査した結果をもとに、最初に「結論」としてLinuxで快適に使えるおすすめプリンターを厳選して3台紹介します
その上で、その3台をおすすめするに至った根拠である
・Linuxディストリビューションのプリンタの対応状況
・家庭向けプリンター主要メーカー4社のLinuxへの対応状況
・実際に家電量販店に行って調べたインクの入手性
を紹介します
この記事を最後まで読めば、あなたに最適な一台が必ず見つかります
ぜひ参考にしてみてください
【結論】Linuxで使うならこれ!おすすめプリンター3選
まずは、この記事の結論からお見せします
後述する3つの調査結果から総合的に判断し、「これを選べば間違いない」と自信を持っておすすめできる3台を厳選しました
おすすめ第1位:エプソン カラリオ EW-056A
迷ったらコレ!
Linuxへの対応もバッチリ!
独立インクによる経済性と、エプソンらしい文書印刷の品質、そして簡単なスマホ接続機能という、家庭用複合機として「必須」とされる要素をバランス良く満たしています
特にこだわりがなければ失敗がない製品です
おすすめ第2位:ブラザー PRIVIO DCP-J528N
価格と機能のバランスが良く、長く安心して使いたい人向け!
Linuxへの対応はエプソンよりも少し面倒
無線LAN、自動両面印刷、2.7型タッチパネル液晶を搭載したシンプルながら機能が充実したモデル
カラーインクが切れても最長30日間モノクロ印刷が可能な「クロだけ印刷」機能があり、長く安心して使えます
おすすめ第3位:キャノン TS3730
性能もだけど、とにかく安いのが欲しい人向け!
Linuxへの対応は、一部のディストリビューションで記載が無いのが気になるところ
プリント、コピー、スキャンに対応したエントリーモデルであり、コンパクトボディ
顔料ブラックインクを含む4色ハイブリッドインクで文字がくっきり印刷できます
本体価格は3つのうちで一番安く、お買い得です
※ 各製品のより詳しい紹介は、この後の「詳細解説」の章で行います
おすすめの根拠(1)|3つの調査結果(要点)
ではなぜ、上の3台がおすすめなのでしょうか
ここでは、記事の冒頭でお伝えした3つの調査結果の要点を、先に紹介します
調査①:Linuxディストリビューションの対応状況
Linux MintやZorin OSをはじめ、現在の主要なLinuxディストリビューションは、ほとんどのプリンターを接続するだけで自動認識します
また、自動認識でうまく作動しなかった場合の各メーカーの専用ドライバーのインストール方法も紹介されています
特にHP製のプリンタードライバーは標準で搭載されていることが多く、ドライバーのインストール方法でランクを付けるとしたら、以下のようになります
1位:HP(ヒューレットパッカード)※標準搭載
2位:エプソン ※Zorin OSには標準搭載、他はダブルクリックでインストール
3位:ブラザー ※サポートツールをダウンロードし、コマンドでインストール
4位:キャノン ※ファイルを解凍してからコマンドでインストール
調査②:主要メーカー4社のLinuxへの対応状況
各メーカーの公式サイトを調査したところ、Linux対応のプリンターの一覧があったのは、HP、エプソン、キャノンの3社
ブラザーは一覧表はないものの、それぞれの機種で対応状況を確認可能
4社ともLinux用ドライバーを提供しており、公式サイトトップからドライバーをダウンロードできるページに行き着くまでの操作の少なさ(アクセスの簡単さ)でランクをつけると、以下のようになります
別格:HP(標準搭載なので、基本的にダウンロード不要)
1位:エプソン(2ステップ)
2位:ブラザー(4ステップ)
3位:キャノン(5ステップ)
調査③:インクの入手しやすさ(家電量販店調査)
プリンターを長く使う上で見落とせないのがインクの入手性です
実際に近所の家電量販店3社を調査した結果、キャノン・エプソン・ブラザーともに品揃えが充実していましたが、HPは1社のみが取り扱っていました
急にインクが切れたり、久しぶりに使おうと思ったらインクが無かったという時のことを考えると、キャノン・エプソン・ブラザーの中から選ぶのが最良の選択となるでしょう
Linuxおすすめプリンター3選 詳細解説
今回、この3台を選び出すにあたって、
・Linuxディストリビューションの各メーカーへの対応状況
・各メーカーのLinuxへの対応状況
・家電量販店でのインクの入手性の良さ
という3つの調査結果に、
・1万円前後で購入可能なもの
・第三者(通販サイトや比較サイト)での評価
という条件を加えて選びました
やはり、家庭で普段使いする上で多くの方が納得できるであろう現実的な価格帯と、AmazonなどのECサイトや、価格.comなどの売れ筋ランキングで多くのユーザーに支持されていると、製品自体としても安心して購入できますよね(下記ではamazonのことしか書いてありませんが、他サイトも確認してあります)
という訳で、これらの選定基準をもとに選んだ、
「Linuxで安心して使えて、しかも、信頼性・価格・人気の三拍子がそろったおすすめのプリンター3台」
について、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう
おすすめ第1位:迷ったらコレ!エプソン カラリオ EW-056A
エプソンは、メーカー製Linux用ドライバーの導入方法が、ダウンロードしたファイルをダブルクリックするだけでインストールできるというお手軽さ
さらに、公式サイトから対応ドライバーのダウンロードページまで3ステップで簡単に行け、もっとも「Linuxで手軽に使う」ことができるメーカーだと言えます
その中でもamazonの売れ筋ランキング1位の「カラリオ EW-056A」は、プリント、コピー、スキャンといった必要な基本機能を備えたコンパクトなA4複合機です
インクは独立型の4色インク(染料3色、顔料1色)を採用しており、切れた色だけ交換できて経済的
文書印刷に強い「くっきりブラック」インクを搭載し、普通紙でも文字や細線をシャープに美しく印刷できます
専用アプリ「Epson Smart Panel」を使えば、スマホから初期セットアップや写真・文書のプリントが簡単・快適に行えます
また、amazonで1万円弱で購入できるのも魅力です
おすすめ第2位:価格と機能のバランスが良く、長く安心して使いたい人向け!ブラザー PRIVIO DCP-J528N
ブラザーは、まずインストールサポートツールをダウンロードして、コマンドを使用してメーカー製Linux用ドライバーをインストールする必要があり、1位のエプソンよりも導入に手間がかかります
公式サイトから対応ドライバーのダウンロードページまでは5ステップと、こちらも1位のエプソンよりも手間がかかりますが、後で紹介する順番でサイトをたどっていけば、迷わずにダウンロードページにたどり着けます
そして、偶然にもamazonの売れ筋ランキングも2位であった「PRIVIO DCP-J528N」は、無線LAN・自動両面印刷・2.7型タッチパネル液晶を搭載した標準的な機能が充実したシンプルモデルです
用紙代を節約できる自動両面プリント機能や、顔料ブラックインクを含む「できる4色インク」による低ランニングコストが特長ですが、インク交換や用紙セットが本体正面から可能なストレスフリー設計によって、設置場所の選択肢が多いのもいいところです
さらに、万が一カラーインクが切れても最長30日間モノクロ印刷が可能な「クロだけ印刷」機能は、いざという時にあなたを助けてくれる、心強い味方です
ただ、これだけ機能が充実しているため、その分、価格も高くなりますが、amazonでは1万ちょっとで購入できるコスパのいい機種となっています
おすすめ第3位:性能もだけど、とにかく安いのが欲しい人向け!キャノン TS3730
キャノンは、圧縮ファイルをダウンロードし、解凍して中にあるインストールプログラム(シェルスクリプト)をコマンドで実行してLinux用ドライバーをインストールする方式で、手間的にはエプソンとあまり変わりません
しかし、Linux MintやZorin OSには公式サイトに対応方法が掲載されていましたが、なぜか同じUbuntu系ディストリビューションであるPop!_OSにはキャノンのドライバーについては掲載されていませんでした
さらに、公式サイトから対応ドライバーのダウンロードページまでは6ステップと、もっとも手間がかかりますが、こちらも、後で紹介する順番でサイトをたどっていけば、迷わずにダウンロードページにたどり着けます
そして、amazonの売れ筋ランキング3位の「PIXUS TS3730」は、プリント、コピー、スキャンに対応した基本仕様を手軽に使えるエントリーモデルとなっています
顔料ブラックインクを含む4色ハイブリッドインクを採用しており、細かな文字がくっきりとにじみにくい文書印刷に強みがあり、リビングにも置きやすいコンパクトボディで、置き場所を選びません
Wi-Fi 5GHz対応に加え、スマホからのプリント指示で自動で電源がONになる「自動電源ON」機能も搭載しており、スムーズな印刷が可能となっています
さらに、この3つ中で一番安く購入できるため、「性能もだけど、とにかく安いのが欲しい方」にはおすすめです
【補足資料】各調査項目の詳細データ
ここからは、より詳しい設定方法や、各調査項目の詳細なデータを知りたい方向けに、今回の調査で収集した情報を公開します
Linuxディストリビューションのプリンター対応状況
今回は、「windows風Linuxディストリビューション」で人気のあるLinux MintとZorin OS、現在私が普段使いしているPop!_OSの3つのディストリビューションのプリンタードライバーの対応状況を調査しました
どのLinuxディストリビューションも、パソコンに接続すると、ほとんどのプリンターを自動認識しますが、自動認識や動作がうまくいかなかった場合の対応方法が公式にどう掲載されているかを表にまとめてみました
| Linux Mint | Zorin OS | Pop!_OS | |
|---|---|---|---|
| HP | 標準搭載 | 標準搭載 | 標準搭載 |
| エプソン | ダブルクリックインストール | ダブルクリックインストール | 標準搭載 |
| キャノン | 解凍&コマンドインストール | 解凍&コマンドインストール | 記載なし |
| ブラザー | サポートツール&コマンド使用 | サポートツール&コマンド使用 | サポートツール&コマンド使用 |
HP(ヒューレットパッカード)は、どのディストリビューションにも標準搭載されているため、もっともLinuxに対応したプリンターメーカーと言えます
エプソンは、Pop!_OSでは標準装備されているので、インストール不要で使用でき、Linux MintとZorin OSではダウンロードしたドライバーをダブルクリックするだけでインストールできるという、簡単仕様
キャノンは、ダウンロードしたファイルを解凍すると、その中にwindowsのインストーラー的なものが入っているので、それをコマンドで操作してインストールしていきます
ただ、Pop!_OSではキャノンのLinux用ドライバーのインストール方法が公式に掲載されておらず、ネットで調べても見つけられなかったので、不安が残ります
ブラザーは、公式サイトからサポートツールをダウンロードしてコマンドでサポートツールを使ってインストールしますので、手間は多いです
このため、各Linuxディストリビューションの、自動認識等に失敗したときのプリンタードライバーの対応状況について、操作の簡単さでランクを付けると、以下のようになります
1位:HP ※標準搭載
2位:エプソン ※Zorin OSには標準搭載、他はダブルクリックでインストール
3位:ブラザー ※サポートツールをダウンロードし、コマンドでインストール
4位:キャノン ※ファイルを解凍してからコマンドでインストール
ブラザーとキャノンは手間的には同程度ですが、Pop!_OSで対応状況が確認できなかったので、4位となりました
主要メーカー4社のLinuxへの対応状況
ここでは、各メーカーのLinux対応状況と、ドライバーの入手方法の概要を紹介します
各メーカーの公式サイトでLinux対応のプリンターの一覧があったのは、HP、エプソン、キャノンの3社
ブラザーは一覧表はないものの、それぞれの機種で対応状況を確認可能でした
4社ともLinux用ドライバーを提供しており、公式サイトトップからドライバーをダウンロードできるページに行き着くまでの手順は以下の通り
キャノン
トップページ→「ソフトウェアダウンロード」→商品カテゴリから該当商品を選択→商品のシリーズを選択→機種を選択→OSを選択→ダウンロードできるドライバー一覧ページに到着(6ステップ)
エプソン
トップページ→「サポート&ダウンロード」→表示された「Download Center」に「製品名」「対象OS」「国/地域」を入力&選択して「検索する」をクリック→ダウンロードできるドライバー一覧ページに到着(3ステップ)
ブラザー
トップページ→「ソフトウェアダウンロード」→「インクジェットプリンター・複合機」を選択→機種を選択→「ダウンロードしたいソフトウェアのOSを選ぶ」で選択→ダウンロードできるドライバー一覧ページに到着(5ステップ)
HP(ヒューレットパッカード)
先ほど紹介下通り、HPのプリンタードライバーはLinuxディストリビューションに標準搭載されているので、基本的にはダウンロード不要です
ただし、HPの公式サイトにも、ドライバーのインストール方法の記載があります
プリンターが正常に動作しない場合などにドライバーをインストールしなおす場合があるからです
その場合、公式サイトからではなく、「HP開発者ポータル」の「HPLIPサイト」からのダウンロードとなり、すべて英語で書かれていますので、ブラウザの翻訳機能を使ってダウンロードしましょう
HPLIPサイトトップ→Downloads→ディストリビューションを選択して「Download HPLIP>>」ボタンをクリック→ページが切り替わり、自動でダウンロードされる
と、英語表記ではありますが、3ステップでダウンロードまで終わってしまいます
ドライバーのダウンロードのし安さランキング
以上を踏まえて、ダウンロードまでのステップの数(アクセスの簡単さ)でランクをつけると、以下のようになります
別格:HP(標準搭載なので、基本的にダウンロード不要)
1位:エプソン(2ステップ)
2位:ブラザー(4ステップ)
3位:キャノン(5ステップ)
家電量販店のインク品揃え訪問調査レポート
実際に近所の家電量販店3社(ケーズデンキ、ヤマダ電機、エディオン)に行き、プリンターインクの品揃えを調査しましたので、紹介します
なお、数えたり写真を撮ったりしてると店員さんい怪しまれますし、営業妨害にもなりかねません
このため、陳列棚の寸法が3社とも同じだったので、純正インクの置いてある陳列棚の幅(1台80cm換算)で調査してきました
| ケーズデンキ | ヤマダ電機 | エディオン | |
|---|---|---|---|
| キャノン | 4.0m | 3.2m | 2.4m |
| エプソン | 3.2m | 3.2m | 1.6m |
| ブラザー | 2.4m | 2.4m | 0.8m |
| HP | 0.8m | なし | なし |
この表を見ると、エディオンの陳列幅が少ないですが、実は、エディオンだけ商品札(カード)での陳列だったので、インク本体よりコンパクトに密集して陳列されていました
見たでの判断にはなりますが、他2社と同程度の品揃えでした
ここで注意したいのが、「もともとインクの種類が多いメーカーの陳列スペースは広くなり、少ない種類で多くの機種を網羅しているメーカーは、陳列スペースが狭くなる」ということです
簡単にいうと、「単純に陳列幅の長さで家電量販店の対応状況は判断できない」ということです
ただ、3社の店舗に実際に行ってみて、キャノン・エプソン・ブラザーのインクはかなりの種類が陳列されていたので、「対応するインクが見つからない」ということはないでしょう
ここで特徴的なのが、HPです
なんと、インクの取り扱いが1社しかありませんでした
全国の家電量販店がすべてこの状況かは判断できませんが、この中で一番インクが入手しにくいのがHPということになります
過去(windowsの頃)にキャノン・エプソン・HPのプリンターを使用したことがあり、個人的にはもっとも壊れにくかったHPのプリンターが一番のお気に入りです
しかも、プリンタードライバーがLinuxディストリビューションの標準搭載と、もっともおすすめしたいプリンターメーカーだったのですが、こうもインクの入手性が悪いと、他の方にはおすすめできません
インクを買おうと思う時って、だいたい、急にインクが切れたり、久しぶりに使おうと思ったらインクが無かったという時ですよね
そういう時は、すぐに欲しいので、家電量販店に買いに行くはずです
それを考えると、キャノン・エプソン・ブラザーの中から選ぶのが最良の選択となるでしょう
まとめ
今回は、
・Linuxディストリビューションの各メーカーへの対応状況
・各メーカーのLinuxへの対応状況
・家電量販店でのインクの入手性の良さ
・1万円前後で購入可能なもの
・第三者(通販サイトや比較サイト)での評価
を私が実際に調査し、「Linuxで快適に使えるおすすめプリンター」を厳選して3台紹介しました
この記事を参考に、あなたに最適な一台を見つけて、Linuxでの印刷環境を快適に整えましょう!
もし迷ったら、冒頭で紹介した「おすすめ第1位」のエプソン EW-056Aを選んでおけば、まず間違いありません
