Linuxで使えるKensingtonオービットトラックボールのレビューと互換性

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Linuxで使えるKensingtonオービットトラックボールマウスのレビューと互換性

「Linuxで使うマウスを買いたいけど、どれなら正常に動作するんだろう・・・」
そんな心配をしている方はいませんか?

多くのデバイスはWindowsやmacOS向けに設計されており、Linuxでは正常に動作しない場合もあります。
私の経験上、一般的なマウスならだいたいどれも使用できるはずですが、そんなことを言われても心配は解消されないですよね。

そこで今回は、私が長年愛用している「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」を紹介します。

Linux Mint、ZorinOS、Pop!_OSで実際に使用してきましたので、実績は充分あるので安心です。

マウスは、操作性と快適さに大きな影響を与えるデバイスです。
あなたのマウス選びの参考にしていただけると幸いです。

目次

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」の特徴と機能

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」は、アメリカのKensingtonがリリースしているトラックボールマウスの中で2番目に安い製品です。
しかし、一番安いものにはスクロール機能がなく、現在のパソコン操作には向かないため、実質、一番安いKensington製のトラックボールマウスで、数千円で購入可能です。

これは一般的なマウスのように本体を手で動かしながら使うのではなく、トラックボールマウスといわれる本体に埋め込まれたボールを指で回転させてカーソルを操作するため、本体を動かさずに使います。

私の使っている実物は以下の画像の通り。

Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリングの上面写真

寸法はタテが13.8cm、ヨコが11.3cmで、青いボールがトラックボール。
その周りにあるグレーのリングがスクロールリングで、他メーカーのスクロールホイールにあたります。

そして、スクロールリングの左右にあるのがクリックボタンです。

形状は左右対称で、左利きの人も右利きの人と同様に使用できるデザインになっています。

プラグ&プレイに対応しているので、USBケーブルを接続するだけで自動認識し、すぐにクリック&スクロールができ、電池も必要ありません。

さらに、リストレストが付属しており、手の高さを調整できますが、接続するとタテの長さが20cmになります。

Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリングにリストレストを付けた画像

また、色のバリエーションとして「ブラック&スペースグレー(本体が黒でトラックボールが銀色)」と「ホワイト&シルバー(本体が白でトラックボールが銀色)」があり、本体が黒でトラックボールが赤色の無線式(無線2.4GHz & Bluetooth接続)というタイプもあります。

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」とLinuxの互換性

Linuxとの互換性ですが、まったく問題ありません。

冒頭にも書きましたが、Linux Mint、ZorinOS、Pop!_OSで実際に使用してきましたが、どのディストリビューションでもパソコンにUSB接続しただけで動作し、特に設定する必要はありませんでした。

Kensingtonには、KensingtonWorksというKensington製のトラックボール、マウスなどの操作(ボタンの機能割当など)をカスタマイズするソフトウェアがあるのですが、残念ながらLinuxには対応していません。
しかし、「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」はシンプルなボタン配置のため問題ありません。

また、右利きと左利きの切り替えや、カーソルの移動速度の調整は各ディストリビューションの「設定」で行えます。

以下の画面はPop!_OSの「設定」の「マウスとタッチパッド」の画面で、この画面で変更が可能です。

Pop!_OSのマウスとタッチパッド設定画面

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」の使い心地(長所と短所)

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」を使用している間には、上位機種を買ったり、他メーカーのホイールマウスを使ったりと浮気もしたのですが、やっぱり戻ってきてしまい、結局は長年愛用しています。

なぜなら、使い心地が良いから!

しかし、完璧ではありません。
そこで、悪いところも含めて、「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」の使い心地を紹介します。

ほとんど手を動かさなくていい

これはトラックボールマウス全般にいえることですが、本体を動かさず、本体に手をそえてほとんど動かさずに5本の指を使って操作します。

私が実際に使っている時の手の配置は以下の画像の通り。

トラックボールマウスに手を添えている画像

親指で左クリック、人差し指と中指でトラックボールを操作し、薬指でスクロールリング、小指で右クリックを行います。
ただ手を添えているという、ごく自然な姿勢のため疲れにくいのも良いところです。

また、本体を動かさなくていいので、必要なスペースは一般的なマウスよりも圧倒的に少ないので、狭い机で使用するのにも便利です。

中央のトラックボールは気持ちが良い!

中央にトラックボールという直径40mmのボールがあり、これを人差し指や中指、もしくはその2本で撫でるように転がしてカーソル操作を行います。

トラックボールを右に撫でればカーソルは右に、左に撫でればカーソルは左に移動。
前に撫でるとカーソルは上に、手前に向かって撫でるとカーソルは下に移動します。

最初はとまどうかもしれませんが、1〜2分使っていればすぐに慣れます。
しかも、トラックボールは滑らかに動くので、感触が気持ちよく、無駄にカーソルを動かしてしまいます。

スクロールリングに慣れてしまったら手放せない!

トラックボールの周りに一周スクロールリングというものがあり、これを回すとスクロールができます。
(下の画像の青いトラックボールの周りにあるグレーのリング)

トラックボールのアップ画像

直径40mmのトラックボールの周りにあるので、まあまあ大きいリングで、基本的に薬指をそえて前後します。
前に向かって回すと上にスクロール。
手前に向かって回すと下にスクロールします。

世の中にたくさんのトラックボールマウスがありますが、その中からKensington製を選んだのは、このスクロールリングが理由です。

なぜなら、1ストロークでのスクロールの距離が長く、指で弾けば高速スクロールが可能だからです。

他のメーカーにはこのようなスクロールリングはありません。

しかも、「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」はリングの反応も良く、自分が動かした感触とスクロールされる距離がリンクしており、ストレスがありません。

クリックボタンはちょっと押しづらい

トラックボールの左右にはクリックボタンがあり、初期設定では左側が左クリック、右側が右クリックが設定されています。

手の大きさにもよると思うのですが、私は左右のクリックボタンが押しづらかったので、100均で買ったクッションゴム(下の画像のクリックボタンについている白い細長いもの)を付けています。

自分の手にあった場所に貼り付ければ、快適なクリック感になります。

クッションゴムの写真

ただ、ダブルクリックはやっぱり親指では少しやりづらいです。

まあ、100円くらいで改善されるので、大した問題ではありません。

精密な動きが苦手

一般的には、トラックボールマウスは精密な動きが得意とされていますが、私はうまくできません。

画像加工や表計算ソフトなどの範囲設定で、ときどき「あと1mm」という調整がうまくいかないことがあります。
FPSのゲームなどの正確なエイムはまず無理でしょう。

今回、この記事を作成するためにいろいろ試したところ、「マウスの速度」設定を遅くするとうまくできることが判明しました。
しかし、そうするとカーソルの動きが遅くなって操作性が悪くなってしまいます。

まあ、「あと1mm」という調整が必ずうまくいかないということではないですし、FPSのゲームをパソコンでは私はやっていないので、通常は操作性重視の設定のまま使っています。

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」のその他のおすすめポイント

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスロールリング」には使い心地以外にもおすすめポイントがありますので、そちらも紹介します。

Kensington製スクロールリング付きトラックボール付きマウスの中では一番安い

前述の通り、Kensington製スクロールリング付きトラックボール付きマウスの中で一番安いのはこの「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」です。

上位機種になるとボタンが増えて形状もちがうのですが、
・スクロールリングを使ってみたい
・マウスに多機能ボタンを必要としていない
・できるだけ安く買いたい
という方にはおすすめです。

左利きの方にはいい選択肢

「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」は左右対称なので、左利きの人にも使いやすいデザインになっています。

前述した通り、右利きと左利きの切り替え設定も各ディストリビューションの設定画面で簡単に変更できます。

調べてみたのですが、左利きでも使える左右対称のデザインというのは他メーカーではほとんど無く、Kensington製にいくつかあるだけです。

左利きでトラックボールマウスを使いたいと考えている方には、とてもいい選択肢だと思います。

まとめ

「Linuxで使うマウスを買いたいけど、どれなら正常に動作するんだろう・・・」
そんな心配をしている方に向けて、長年私が愛用している「Kensingtonオービットトラックボールウィズスクロールリング」を紹介しました。

Linux Mint、ZorinOS、Pop!_OSで実際に使用してきましたので、Linux用として安心して購入できます。

しかも、Linux用として使えるというだけでなく、
・ほとんど手を動かさないで操作できるので、疲れづらい
・本体を動かさないので、省スペースで使える
・スクロールリングが快適で手放せなくなる
というメリットがある反面、
・クリックボタンが少し押しづらい(100均のクッションゴムで解決)
・精密な動きが苦手
というデメリットもありますが、そのデメリットを補って余りある快適さを備えています。

また、Kensington製のスクロール付きのトラックボールマウスの中では一番安く、左右対称なので左ききの方にも使いやすいという特徴もあります。

マウスは、操作性と快適さに大きな影響を与えるデバイスです。
あなたのマウス選びの参考にしていただけると幸いです。

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