パソコンにLinuxインストール用のライブUSBメモリを挿して電源を入れたのに、元々パソコンに入っていたOSが起動してしまったり、USB機器を抜いて下さい的なエラーが表示されて全然Linuxをインストールできなくて困っていたりしませんか?
これは、古いパソコンならBIOS、最近のパソコンならUEFIというものの設定がパソコンが起動したら最初に内蔵のストレージを読み込むようになっているためで、最初にUSBメモリを読み込む設定にすれば解決します。
この記事では、私が2023年に買ったマウスコンピュータ製G-Tuneを例に、UEFIの設定を変更する方法を紹介します。
メーカーによって操作方法には違いがありますが、やるべき事は同じです。
他のメーカーのパソコンを使用されている方でも参考になると思いますので、ライブUSBメモリが起動しなくて困っている方は、参考にしていただければ幸いです。
なお、古いパソコンで使われているBIOSの設定については、以下の記事で紹介していますので、BIOSの設定方法はそちらをご覧ください。
UEFIって何?
UEFIは、簡単に言うと「BIOSの後継ソフトウェア」です。
BIOSとは、パソコンのハード(機械部分)とOSの間(実際にはマザーボード)に存在していて、パソコンに電源を入れた後、OS起動前のハード部分の管理・制御を行うソフトウェアです。
このBIOSは古くから使われており、最近のパソコンの性能に追いつかなくなったため、UEFIに置き換わってきています。
実際、2018年に私が買ったパソコンにはBIOSが使われていましたが、2023年に買ったマウスコンピュータのG-TuneはUEFIでした。
BIOSからUEFIに置き換わってどう変わったかというと色々あるのですが、一般の使用者が体感できる部分は以下の3つです。
・2TBを超えた容量のディスク(ストレージ)からOSを起動できるようになった
・起動スピードが早くなった
・UEFIの操作でマウスが使えるようになった
あと、見た目も違います。
上の画像がBIOSの設定画面で、下の画像がUEFIの設定画面です。
UEFIの方がタブが立体的になったり、背景に模様が入ったりグラフィカルになっています。
他のパソコンだともっと派手なUEFIの設定画面もあります。
自分のパソコンに入っているのがBIOSかUEFIかが分からない場合は、この見た目の違いでわかりますし、マウスが使えるかどうかでもわかります。
UEFIの設定を変更する方法
ライブUSBメモリをパソコン起動時に最初に読み込むようにするには、以下の手順で設定します。
まずは電源を切った状態のパソコンにライブUSBを挿して、パソコンに電源を入れたらすぐに「F2」キーか「Del」キーを連打します。
先ほど紹介した画面が表示されるまで連打しましょう。
表示されたら、画面上部のBootタブをクリック。
Bootタブが開くので、画面左側の「Boot Option Priorities」のところにある「Boot Option #1」をクリック。
下の画像の中央にあるような「Boot Option #1」という小窓が表示されます。
この中から先ほど挿したUSBメモリを探してクリック。
この画面では「UEFI:BUFFALO USB Flash Disk 1.00」をクリックします。
これを#1から#4まで下の画像の順番になるように指定します。
これで、パソコン起動時の読み込む順番の変更は完了です。
しかし、ここでもう少し設定が必要です。
WindowsパソコンのUEFIは通常、Windows以外のOSの起動を禁止する設定がされています。
この設定を解除しないとLinuxの起動に失敗するので、設定を解除します。
今度はSecurityタブをクリックします。
Securityタブが開くので、画面左側の「Secure Boot」をクリック。
すると、「Secure Boot」の右側に選択項目が表示されるので、これを「Disabled」(無効)に変更します。
以上で設定は完了です。
「Exit」タブをクリックして「Save Changes and Exit」をクリックすると小窓が開くので、「Yes」をクリックします。
設定の変更を保存してUEFIが終了し、パソコンの起動の続きが始まり、挿してあるライブUSBから起動します。
まとめ
パソコンにLinuxインストール用のライブUSBメモリを挿して電源を入れたのに、元々パソコンに入っていたOSが起動してしまったり、USB機器を抜いて下さい的なエラーが表示されて全然LinuxをインストールできなときのUEFIの設定方法を紹介しました。
他のメーカーのパソコンを使用されている方でも参考になると思いますので、ライブUSBメモリが起動しなくて困っている方は、参考にしていただければ幸いです。
なお、古いパソコンで使われているBIOSの設定については、以下の記事で紹介していますので、BIOSの設定方法はそちらをご覧ください。