2016年から使用しているLinux Mint 18.1のサポートが2021年4月に切れていたことに気づき、このままLinux Mintを続けようかどうしようかと調べていたところ、Zorin OSというディストリビューションを見付けました。
このZorin OSはWindowsからの移行を強く意識しているディストリビューションで、トップページからその点を強くプッシュしています。
既に私はLinuxに移行していますが、興味が湧いて調べたので、まとめてみました。
情報源のほとんどはZorin OSのサイトなので、過大評価ぎみかもしれませんが、今まで私が使っていたLinux MintよりもWindowsユーザーにフレンドリーな印象です。
WindowsユーザーでLinuxに移行しようかと考えている方は、Zori OSを候補の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
Zorin OS とは
Zorin OSは、アイルランドにあるZorin OS Technologies Limitedが開発している、UbuntuベースのLinuxディストリビューションです。
Zorin OSのトップページ冒頭には、英語で
「Zorin OSは、コンピューターをより速く、より強力で、安全で、プライバシーを尊重するように設計されたWindowsおよびmacOSの代替手段です。」
とありますが、どちらかというとWindowを強く意識しているようで、Windowsからの移行に便利な機能が多いです。
Windowsからの移行に便利な機能としては、以下のようなものがあります。
- Windows、macOS、Linuxなど、使い慣れた環境のようにデスクトップレイアウトを変更できる
- Steam、Lutris、およびその他のソースからネイティブLinuxおよびWindowsゲームがインストール可能
- NVIDIAおよびAMD Radeonグラフィックドライバーがロード済み(ゲーム最適化)
- Microsoft Office互換のLibreOfficeスイートがプリインストールされてる
- Windowsと一緒にZorin OSをインストールすると、Zorin OS内からWindowsドライブパーティションのファイルにアクセスできる
- 多くのWindowsアプリを実行することも可能
経験上、以下の条件がクリアできれば、WindowsからLinuxへ移行してもまったく問題ありません。
- デスクトップレイアウトがほぼ同じ
- Microsoft Officeのファイルが使える代替アプリがある
- どうしても移行できないWindowsアプリを使うことができる
特に、デスクトップレイアウトがほぼ同じなら勝ったも同然です。
なぜなら、デスクトップレイアウトがほぼ同じなら、操作感もほぼ同じということになり、移行後も直感的に操作ができるからです。
Microsoft Officeのファイルが使える代替アプリは、Microsoft Officeとの互換性の高いLibreOfficeスイートがあらかじめインストールされています。
ニュースリリースには、人気のあるWindowsインストーラーファイルを検出する組み込みデータベースが付属しているため、システムがインストールプロセスをガイドしてくれ、Windowsのアプリやゲームをインストールするためのオプションも提供してくれると記載されています。
Windowsアプリやゲームへのサポートに力を入れていることが分かります。
特に、Windowsゲームがインストールできるのは、Linuxへの移行を促すという点で大きなポイントになると思います。
また、音楽、写真、動画は一般的なフォーマットならどのOSでも使用可能なので、問題ありません。
Zorin OSの一般向けのエディションは3つ
Zorin OS には、一般向けに有料版(Pro)、無料版(Core)、軽量版(Lite)の3つのエディションがあります。
ProとCoreは 2021年8月17日に、Liteは2021年12月8日にリリースされました。
サポート期間は、いずれも2025年4月までとなっています。
それぞれの機能の違いは下の表の通り。
有料版のproは、39ドル(4,000円程度)で購入できますが、機能的に普段使いとしては必要の無いものも多く、無料版のCoreやLiteで充分だと思います。
デスクトップレイアウトは、
Pro:標準とプレミアムで8種類
Core:標準の4種類
Lite:標準の2種類
のテーマから選ぶことができます。
選択肢が多いから良いという訳ではありません。
自分の好みにあったデスクトップレイアウトのあるエディションを選べば問題ありません。
Zorin設置サポートは、Zorin OS Proのインストール時にサポートサービスを1台のパソコンに限り受けられるというものですが、きっと英語でのやりとりになると思いますので、私を含め英語の苦手な方には必要無いでしょう。
そういった訳で、普段使いなら無料版のCoreかLiteで充分だと思います。
Zorin OS 16のシステム要件
現在Windowsユーザーであるということは、パソコンは過去に購入したものだということになります。
Zorin OS 16をインストールするとしても、自分のパソコンのスペックでちゃんと動くかどうか心配なところです。
システム要件のページには、Pro、Coreともに
- CPU…1 GHzデュアルコア– Intel / AMD 64ビットプロセッサ
- RAM…2 GB
- ストレージ…15 GB(Core)または30 GB(Pro)
- 表示…800×600解像度。
Liteは、
- CPU…1 GHzシングルコア– Intel / AMD 64ビットプロセッサ
- RAM…1 GB
- ストレージ…10 GBまたは40 GB(Pro Lite)
- 表示…1024×768解像度。
と記載されています。
2013年に購入した私のノートパソコンのスペックは以下の通り。
- CPU…Intel Core I7-3630QMプロセッサー 2.4GHz(64bit)
- メモリ 4GB
- ストレージ…1TB
- 表示…1366×768
システム要件は満たしていましたが、Coreをインストールしてみたところ、Microsoft Office互換のLibre Officeが頻繁に固まってしまいました。
Webブラウザを3つ開いて、GIMPを使いながらの作業だたのも原因かもしれませんが、Coreを使いたい方は、私のパソコンより高いスペックの方が安心です。
まとめ
2021年8月17日にProとCoreが、2021年12月8日にLiteがリリースされ、2025年4月までサポートされるZorin OS 16。
私が2016年から使っているLinux MintよりもWindowsユーザーにフレンドリーな印象です。
WindowsユーザーでLinuxに移行しようと考えている方は、Zori OS 16を候補の一つに加えてみてはいかがでしょうか。