Windows でLinux を試す4つの方法(おすすめは仮想マシンの利用)

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Windowsで安全で簡単にLinuxを試す方法を紹介

2016年にWindowsからLinux MintにOSを変えて、ずっとLinux Mint を普段使いしている「たのいけ」です。

WindowsからLinuxにOSを変えようと考えている方、「自分のPCでLinuxが正常に作動するだろうか」と心配になっていませんか?

実のところ、私もLinuxに変えようとした時に心配になりました。

しかし、心配することはありません。

Windows を残したままLinuxを試す方法として、以下の4つがあります。

  • USBメモリを使う方法(ブータブルUSBドライブ)
  • デュアルブートする方法
  • 仮想マシンを使う方法
  • WSL2を使う方法

上の3つは以前からある方法で、実際に試したことがあります。
一番下のWSL2は最近Windows10に導入された方法で試していません。

この4つの中では、3番目の「仮想マシンを使用する方法」が簡単かつ安全にLinuxを試せるおすすめの方法です。

今回は、Windowsを残したままLinuxを試す方法4つの概要とメリット・デメリット、仮想マシンの使用をおすすめする理由を紹介したいと思います。

「自分のPCでLinuxが正常に作動するだろうか」と心配になっている方の参考になれば幸いです。

目次

USBメモリを使う方法(ブータブルUSBドライブ)

LinuxはUSBメモリにインストールすることができます。
そして、そのUSBメモリをパソコンに挿して電源を入れると、パソコンのOSがWindowsであってもLinuxで起動させることができます。

ここで「あれ?」と思った方も多いと思います。
通常、WindowsパソコンはUSBメモリを刺したまま電源を入れるとエラーが出て起動しません。

このため、BIOSでUSBドライブを内蔵ディスクよりも先になるように設定する必要があります。

BIOSとは、パソコンのハード(機械部分)とOSの間(実際にはマザーボード)に存在していて、パソコンに電源を入れた後、OS起動前のハード部分の管理・制御を行います。
このため、USBメモリを刺したままパソコンの電源を入れるとOSが起動する前にBIOSがエラーを出すのでWindowsが起動しなくなるので、BIOS の変更が必要になります。

メーカーによって違いますが、パソコンの電源を入れてからF2やF12を連打するとBIOSの設定画面が開きます。

ただ、BIOSの設定を変に設定するとOSが起動しなくなってしまうので注意が必要です。

できるだけBIOSは触らない方が安全です。

さらに、USBの中のLinuxの設定の変更、Linux内でのデータの保存はできません。

ネットで調べると設定の変更もできるとなっている記事もありますが、何回か試したのですができませんでした。
私以外の方でも設定が変更できない方がいるので、私だけの問題ではないことは確かで、他に確実に動作する方法があるならUSBメモリを使う方法でわざわざやる必要はないと思います。

また、接続がUSBなので、USBの転送スピート以上の速度は出ませんので、動作は遅くなります。

<メリット>
USBを挿すだけでWindowsからLinuxに切り替えられる

<デメリット>
BIOSの設定を変更しなくてはならない
USBの中のLinuxの設定を変更できない
USB接続なので、USBの転送スピード以上の速度では作動しない(遅い)

デュアルブートする方法

デュアルブートとは、1台のパソコンに2つのOSをインストールして、パソコン起動時にどちらのOSで起動するかを選択することができるようにする方法です。

具体的には、パソコンのHDDなどのストレージの空いている部分をWindowsから切り離して、そこに別のOS(この場合Linux)をインストールして、パソコンの起動時にBIOSで起動するOSを選択式にします。

この場合、空いたストレージの領域に普通にLinux をインストールするので、パソコンのパフォーマンスがそのまま反映できるので、USBメモリの時よりも動作が早いです。

普通にLinuxをインストールしているので、Linuxの全ての機能を使うことができます。
設定も変え放題です。

しかし、こちらもBIOSの設定を変更しなくてはなりません。

しかも、今度はストレージの中身を大幅に書き換えます。

一度Windowから切り離した領域を戻すのも大変です。

実際に私がやった時は、Linuxをアンインストールした後もパソコンの起動時にOSの選択画面が消えず、ストレージをWindowsに戻すこともできずに、結局Windowsをインストールし直しました。

<メリット>
パソコンのパフォーマンスをフルで試すことができる

<デメリット>
BIOSの設定を変更しなくてはならない
ストレージの中身を分けなくてはならない
お試し後に元に戻すのが困難

仮想マシンを使う方法

仮想化マシン(VM)は、仮想化ソフトウェアというソフトを入れて、その中にOSをインストールします。
イメージとしては、仮想化ソフトウェアでホストOS(ここではWindows)の中に囲いを作り、その中にゲストOS(ここではLinux)をインストールしするというような感じです。

ゲストOSは仮想化ソフトウェア内で作動するだけなので、BIOSやWindowsの設定を変更する必要がありません。
また、ゲストOSがクラッシュや不具合を起こしても仮想化ソフトウェア内でのクラッシュなので、Windowsに影響がありません。

安全にゲストOSのテストができる訳です。

また、仮想化ソフトウェアのインストールは他のWindows ソフトと同様、.exeをダブルクリックして表示の指示に従って勧めていくだけです。

ただし、Winodows内のソフトウェアとして作動するため、ハード(機器部分)にはホストOSを経由して信号が届くため、ホストOS分の工程が増えるため、その分処理速度が落ちます。

実際に使った時は、やはり処理が遅い感じがしましたが、Linuxをお試しとして短期間使用する分には全く問題ありませんでした。

<メリット>
BIOS やホストOSの設定を変更する必要がない
クラッシュや不具合が発生しても、ホストOSに影響がない
インストールは他のWiodows ソフトと同じで簡単

<デメリット>
ホストOSを経由してハードに信号が届くので、処理速度が遅くなる

WSL2 を使う方法

WSL2 (Windows Subsystem for Linux 2)は、WindowsでLinuxを使えるようにMicrosoftが用意した専用のLinux用Windows サブシステムアーキテクチャです。

ザックリ言うと、Microsot がWindows 専用に用意した、Linux用仮想化ソフトウェアです。

私は使ったことはありませんが、「完全な互換性」と「ファイルアクセス速度の向上」が売りだそうです。

ただし、Windows10よりも前のバージョンがインストールされているパソコンには使えません。

また、WSL2を使えるようにするには、簡略化されたインストールと、手動インストールの2種類があり、簡略化されたインストールの場合、Windows Insider Program というものに参加しなくてはならず、参加するにはHotmailなどの自分のアカウントを登録しなくてはなりません。

更に、WSL2をインストールするには、それ専用のコマンドを入力しなくてはなりません。

ちょっとLinuxを試すだけに登録したり、専用のコマンドを使わなくてはならないというのは面倒です。

<メリット>
BIOS やホストOSの設定を変更する必要がない
クラッシュや不具合が発生しても、ホストOSに影響がない

<デメリット>
Windows10 よりも前のバーションの入っているパソコンには使えない
WSL2 を簡略化されたインストールを入れる場合、自分のアカウントを登録しなくてはならない
WSL2 をインストールするのに、それ専用のコマンドを使わなくてはならない

仮想マシンを使う方法をおすすめする理由

Windows でLinuxを試す方法を4つ紹介しましたが、私がおすすめするのは「仮想マシンを使う方法」です。

紹介したそれぞれの方法のメリットとデメリットを表にまとめてみました。

お試し方法のメリットとデメリットの表

「USBメモリ」と「デュアルブート」は、両方ともBIOSの設定を変更しなくてはなりません。
誤って変な設定をしてしまうとWindowsですら起動しなくなる可能性があるため、できるだけBIOSは触りたくありません。

となると「仮想マシン」もしくは「WSL2」のどちらかになります。

「WSL2」も仮想マシンです。

このため、基本的にメリットは同じですが、導入(インストール)についてはメリットとデメリットに分かれます。

「仮想マシン」は他のWindows ソフトと同じ方法でインストールできますが、「WSL2」は専用のコマンドを使ったり、簡易なインストール方法では自分のアカウントを登録しなくてはなりません。

しかも「WSL2」はWindows10 以降のバージョンでないと使えません。

Linux のインストールを検討している方の中には、古いバージョンのWindowsの入ったパソコンを使おうと考えている方も多く、その場合には使えない方法となってしまいます。

こういった訳で、作動速度が若干遅くなりますが、どのバージョンのWindowsパソコンでも安全で簡単にインストールしてお試しができる「仮想マシン」をおすすめします。

まとめ

Windows からLinux にOS を変えようとした時に多くの方が「自分のPCでLinuxが正常に作動するだろうか」と心配になってしまうと思います。

そんな方の心配を解消するため、Windows を残したままLinuxを試す方法を4つ紹介しました。

中でも「仮想化マシンを使った方法」が、どのバージョンのWindowsパソコンでも安全で簡単にインストールしてお試しができるので、おすすめです。

「自分のPCでLinuxが正常に作動するだろうか」と心配になっている方の参考になれば幸いです。

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