2016年にWindowsからLinux MintにOSを変えて、ずっとLinux Mint を普段使いしている「たのいけ」です。
以前の記事で、Windows で仮想マシンを使ってLinux を試す方法を紹介しました。
試した結果Linux にOS を変えた後、もう仮想マシンを全く使わないかというと、そんなことはありません。
- 入れたLinux ディストリビューションが気に入らないので、他のディストリビューションを試してみたい。
- 一部のアプリはWindows で使わないといけない。
という場合、仮想マシンが解決してくれます。
私の場合、現在使用しているLinux Mint のバージョンが18.1で、気がついたら2021年の4月でサポート期限が切れていいたため、最新の20.2に入れ替えようと考えているのですが、低スペック用のデスクトップ環境のxfce が気になったので、仮想マシンで試してみました。
その際、仮想化ソフトウェアのVirtualBox を使って試したので、
- Linux Mint でVirtualBox をインストールする最も簡単な方法
- VirtualBox のインストール方法
- 仮想マシンの新規作成方法
- ゲストOS(Linux Mint 20.2)のインストール方法
- ゲストOSの削除
を紹介したいと思います。
Linux Mint 20.2本体のインストール手順は掲載していません。
あくまでもVirtual Box のインストールと操作方法の紹介ですので、Windows や他のディストリビューションを試したり併用したりする時にも参考になるように記事を作りました。
Linux Mint でVirtualBox を使いたいと考えている方の参考になれば幸いです。
Linux Mint でVirtualBox をインストールする最も簡単な方法
Linux Mint にVirtualBox をインストールするのに一番簡単な方法は、ソフトウェアマネージャを使った方法です。
ソフトウェアマネージャでインストールすると、VirtualBox は少し古い最新バージョンになってしまいます。
なぜかというと、中の人が安全性と安定性をテストして合格したものだけをソフトウェアマネージャに登録しているからです。
このため、どうしても最新のバージョンよりも少し古いバージョンになってしまうのです。
しかし、最新バージョンではない代わりに安全性と安定性を保証されている訳ですから、少し古いバージョンでも全く問題ありません。
これから紹介する方法で私もVirtualBox をインストールして使ってみましたが、全く問題ありませんでした。
使用に全く問題がないなら最新バージョンである必要はありませんよね。
実は、その前にVirtualBox のサイトから最新版をダウンロードしてGDebiパッケージインストーラーを使ってインストールしようとしたのですが、「依存関係で問題がある」ということでインストールできませんでした。
こういうエラーに時間を取られずにインストールできるのが、ソフトウェアマネージャでのインストールです。
VirtualBox のインストール方法
Linux Mint でソフトウェアマネージャを使ってVirtualBox をインストールする方法は以下の通りです。
(1) 「menu」をクリックし、ソフトウェアマネージャをクリック
(2) パスワードを入力
(3) ソフトウェアマネージャーが起動するので、検索窓にvirtualbox と入力してEnter
(4) 検索結果として表示されたソフトウェアの中で(以下の画像では一番上の)Virtualbox をクリック
(5) virtualbox の紹介が表示されるので、「インストールされていません」の右にある「インストール」をクリック
(6) インストールが開始され、「インストール済」と表示が変わったらインストール完了
確認のためmenu をクリックしてシステムのところを見てみるとVirtualBox が表示されています。
もし表示されていない場合はパソコンを再起動すると表示されます。
仮想マシンの新規作成方法
先ほどの作業でVirtualBox はインストールできましたが、この段階でゲストOS(今回はLinux Mint 20.2)をインストールできる訳ではありません。
インストールする前に仮想マシンを新規作成する必要があります。
仮想マシンを作成して、その中にゲストOSをインストールするという訳です。
仮想マシンの新規作成の方法は以下の通りです。
(1) menu をクリックし、システムにあるOracle VM VirtualBox をクリックするとOracle VM VirtualBox マネージャーが起動するので、「新規」をクリック
(2) 「仮想マシンの作成」が開くので、名前の項目にlinuxmint と入力すると、タイプはLinux に、バージョンはUbuntu(64-bit)になってくれるので、「次へ」をクリック
(3) メモリーサイズの設定画面が開き、「必要なメモリーサイズは1024MBです。」となっているので、余裕を持たせるために倍の2048MBに変更して「次へ」をクリック
(4) ハードディスクの設定画面が開くので、「仮想ハードディスクを作成する」が選択されていることを確認して「作成」をクリック
(5) ハードディスクのファイルタイプの設定画面が開くので、「VDI(VirtualBox Disk Image)」になっていることを確認して「次へ」をクリック
(6) 物理ハードディスクにあるストレージの設定画面が開くので、「可変サイズ」が選択されていることを確認して「次へ」をクリック(高速に処理したい場合は「固定サイズ」を選択)
(7) ファイルの場所とサイズの設定画面が開くので、場所はそのままにし、ハードディスクのサイズは、20.2の最低システム要件の20GBに設定して「作成」をクリック
(8) 先頭ページに戻り、先程設定した内容が表示される。
これで、ゲストOS をインストールする準備ができました。
ゲストOS(Linux Mint 20.2)のインストール方法
ここからやっとゲストOS(今回はLinux Mint 20.2 xfce)のインストールです。
あらかじめゲストOSのisoイメージをダウンロードしておいてください。
ここでインストールするLinux Mint 20.2 xfce のダウンロードと本体のインストール手順は、別の記事で紹介する予定です。
今回はvirtualBox の手順のみ紹介します。
(1) 先程作成されたlinuxmint が左側で選択されているのを確認して「設定」をクリック
(2) 「linuxmint – 設定」画面が開くので、左側の「ストレージ」をクリック
(3) 右側にストレージツリーが表示されるので、「コントローラー:IDE」の→にある丸にプラスの表示をクリック
(4) 「VirtualBox – 質問」が開くので、「ディスクを選択」をクリック
(5) 「仮想光学ディスクファイルを選択してください」と表示されるので、ダウンロードしたファイルをクリックしてから「開く」をクリック
(6) 「linuxmint – 設定」画面に戻り、ストレージツリーの「コントローラー:IDE」のところに「linuxmint-20.2-xfce-64bit.iso」が表示されていることを確認
(7) 「Linuxmint – 設定」を×で閉じて先頭ページに戻り、左側 に表示されている「linuxmin」をクリックしてから、上の「起動」アイコンをクリック
「起動ハードディスクを選択」が開くので、「linuxmint-20.2-xfce-64bit.iso(1.90GB)」を選択して「起動」をクリック
しばらくするとVirtualBox 内でlinuxmint 20.2が起動するので、そのデスクトップ内にある「install Linux Mint」というアイコンをダブルクリック
これで、Linux Mint 20.2 のインストールが開始されます。
インストールが完了すると、以下の画像のようにVirtualBox の中にLinux Mint 20.2が起動します。(画像ではmenuも表示しています。)
前述の通り、Linux Mint 20.2本体のインストールの手順については別の記事で紹介しますので、そちらをご覧ください。
ゲストOSの削除
Linux Mint 20.2のxfce というデスクトップ環境がどんなものか確認したくてVirtualBox にインストールしたのですが、用が済めばもう必要ありません。
複数のゲストOSをインストールすることも可能ですが、用が済んだものから削除していった方がスッキリするし、ストレージの占有率も下げられます。
ゲストOSの削除はとても簡単で、手順は以下のたった2ステップです。
(1) 「Oracle VM VirtualBox マネージャー」で削除するゲストOSを選択し、上のメニューの「仮想マシン」をクリックして表示されたメニューの「除去」をクリック
(2) 「VirtualBox – 質問」が表示されるので、「すべてのファイルを削除」をクリック
これだけで、ゲストOSは削除されます。
まとめ
- 入れたLinux ディストリビューションが気に入らないので、他のディストリビューションを試してみたい
- 一部のアプリはWindows で使わないといけない
- Linux のディストリビューションの更新前に試したい
という時に便利な仮想化ソフトウェアのVirtualBox のインストールと操作方法を紹介しました。
Linux にOSを切り替えた後でも、仮想マシンの使い道は案外あります。
例としてLinux Mint 20.2 xfce をインストールしていますが、今回はあくまでもVirtual Box のインストールと操作方法の紹介ですので、Windows や他のディストリビューションを試したり併用したりする時にも参考になるように記事を作りました。
Linux Mint でVirtualBox を使いたいと考えている方の参考になれば幸いです。