2016年にWindowsからLinux MintにOSを変えて、ずっとLinux Mint を普段使いしている「たのいけ」です。
以前の記事で、私が普段使いで唯一使っているバックアップのコマンドについて紹介しました。
バックアップしたいフォルダは5つあり、必要なフォルダの分だけ一つずつ実行すれば良いだけなのですが、面倒くさいといえばその通りです。
そのため、最近は一回の入力で5つのフォルダを順番にバックアップしていくようにコマンドを組んで使っています。
コマンドとしては非常に長いものになってしまうのですが、一回のコマンド入力で全てやってくれます。
とても簡単で便利なので、その方法を紹介したいと思います。
他のコマンドにも応用できますので、参考にしていただければ幸いです。
1. コマンドの繋げ方
バックアップコマンドそのものの組み方は、以前の記事を見ていただければと思います。
そのバックアップコマンドには、変更が無ければ更新をスキップするオプションを付けてあります。
ということは、バックアップコマンドを全フォルダ分とりあえず実行すれば、更新が必要なフォルダだけ更新してくれることになります。
ですが、「コマンド① コマンド②」と、ただ繋げて入力して実行しても失敗します。
これは、バックアップコマンドに限ったことではありません。
Linux コマンドはただ繋げて入力しても連続して実行はしてくれないのです。
コマンドを繋げるには、「コマンド① 演算子 コマンド②」というように、それぞれのコマンドの間に特定の”演算子”を入れてあげる必要があります。
コマンドを連続して実行させるための演算子には以下のような種類があり、それぞれ働きが違います。
今回は、単純にコマンドを連続実行したいだけなので、表の中では赤字で表示されている;(セミコロン)か&&(アンパサントアンパサント)のどちらかを使うことになります。
では、どちらの演算子を使ったら良いのでしょうか。
既に別々に実行して正常に作動することが確認できている場合は、;(セミコロン)を使ってもいいでしょう。
ただ、バックアップで失敗すると、再度バックアップを最初からやならくてはならない可能性があります。
そうなった場合、かなりの時間が必要となってしまいますので、できるだけ被害を最小限に抑えたいところです。
となると、異常終了したら停止する&&(アンパサントアンパサント)を使うのが安全です。
2. 実際にコマンドを繋げてみた
それでは、実際にコマンドを繋げてみましょう。
例として、以前の記事でサンプルで作った以下のコマンドを使います。
それぞれ、Linux Mint に元々ある「 Documents」「 Downloads」「 Music」「Pictures 」「 Videos」というディレクトリを、外付けHDDにあるBackUpというディレクトリの中にバックアップするというコマンドです。
これを連続実行するために、&&(アンパサントアンパサント)で繋げると以下のようになります。
これで1行のコマンドです。
とても長くなってしまいました。
でも、覚える必要はありません。
安心してください。
このコマンドをテキストファイルに保存しておきます。
バックアップする時には、ターミナル(端末)を開いて$の直後にコピペして「Enter」を押すだけで全部実行してくれます。
他のコマンドでも連続実行可能です
演算子を使ってコマンドを繋げて連続実行するのは、バックアップコマンドだけの方法ではありません。
他のコマンドでも使えます。
例えば、Documentsディレクトリに行って、そこでテキストエディタ(xed)でtest.txt を新規作成するなんてこともできます。
上記の操作をコマンドにすると、以下の通りになります。
cd /home/tanoike/Documents && xed test.txt
ターミナル(端末)を開いてこのコマンドをコピペして、tanoike の部分を自分のログインIDに変更してEnterを押してみてください。
Documents ディレクトリ内でテキストエディタが開いて、ファイル名にtest.txt と表示されます。
この状態でDocumentsディレクトリ内を見てもtest.txt はありませんが、テキストエディタ(xed)でSave すると、Documentsディレクトリ内にtest.txt というファイルが出現しますので、コマンドが正常に作動したことが分かります。
まとめ
2016年からLinux Mint を普段使いしていて唯一使っているバックアップのコマンドですが、5つもあって、それぞれ別々に実行していました。
しかし、別々に実行しているのが段々面倒くさくなって、今ではまとめて連続実行できるようにしています。
実際に使ってみて便利だったので、その方法を今回紹介しました。
コマンドを連続実行させるには、コマンドとコマンドの間に”演算子”というものを挟むことで実現できます。
実際にコマンドを繋げるととても長いコマンドになってしまいますが、テキストファイルに保存しておいて、必要な時にターミナルにコピペして使うだけなので、長くても全く問題ありません。
覚える必要もありません。
この方法は、別のコマンドでも使用できるので、どこかで使うこともあるでしょう。
いくつもコマンドをひとつづつ実行するのは面倒くさいなあと思っている方の、参考になれば幸いです。